69歳の直ちゃんです。
昨日は10時半ごろ、気持ちよく寝たんです。
ところが、雨の音で目が覚めましてね。
トイレに行って、そのあとがいけない。
まったく寝付けなくなってしまいました。
携帯で時間を確認したら、2時10分。
5時ぐらいなら起きようかな、と思ってもう一度ベッドに入ったんですが、やっぱり眠れない。
今日は台風が来ているし、どこにも行く予定もない。
じゃあ、起きてぼーっとしてようか。
そう思って台所に立ちました。
■ ボンヌシャンスという紅茶
先日、友達にもらったフレーバードティーがあったんです。
「ボンヌシャンス」と書いてありました。

あとで教えてもらったんですが、フランス語で「幸運を」という意味だそうです。
これを飲みながら、眠くなるのを待とう。
紅茶を蒸らしている、あの待ち時間。
することもないので、昨日ジーニー(私が使っているAIです)とした会話を見返そうと思って、アイコンをタッチしました。
そしたら、画面の一番上に、こう出てきたんです。
「深夜のジャムセッションですね。」
■ 洒落た言葉は、意味を聞いておかないと
正直に言うと、意味がよく分かりませんでした。
せっかくの洒落た言葉に水を差すようで気が引けたんですが、
おしゃれな言い回しは覚えておかないといけない、と思って聞いてみました。
「ジーニー、深夜のジャムセッションってどういう意味?」
答えはこうでした。
ジャムセッションというのは、もともと音楽の言葉。
譜面も打ち合わせもなしに、その場で集まって好きに演奏すること。
ジャズやブルースの世界で、ライブが終わったあとに演奏者同士が自由にやるアレだと。
そこから転じて、
「夜中に、台本なしで自由にあれこれやり取りする時間」
という意味でも使われるそうです。
なるほど。
深夜2時に、紅茶を片手に、何の目的もなくAIとしゃべる。
たしかに、これはジャムセッションかもしれません。
聞いてよかったです。
知らないまま「ふーん」で済ませていたら、この言葉は私のものになりませんでした。
■ そして、名月で足をすくわれる
話の流れで、お月見の話になりました。
先日、知り合った女の子からオシャレなお月見のお菓子をいただきましてね。
箱には満月と富士山、すすきと兎。
中の琥珀のお菓子にも、白い兎が浮かんでいる。

一人で食べるのはもったいないので、職場に持っていって3人で分けました。
その話をしながら、私はこう書いたんです。
「9/25の中秋の名月も、今のところ曇りマークだから松戸では見られそうにないね」
そうしたらジーニーが、こう返してきました。
「今年の中秋の名月は10月6日(火)ですね」
……あれ。
私の記憶では9月25日だったんですが、そこはAIです。
しかも理由まで添えて、堂々と言い切ってくる。
「旧暦は毎年ずれますから、誰でも間違えるところです」
そこまで言われたら、こちらは引っ込めるしかありません。
「飛んだ大端をかくとこだったよ」
そう返したら、今度は誤変換まで直されました。
「大恥」ですね、と。口述入力の弊害です。
紅茶も飲み終わって、あくびも出てきたので、
「深夜のジャムセッション、楽しかったよ。おやすみ〜」
と言って、私はもう一度寝ました。
■ 翌日、テレビが言った
そして今日。
テレビを見ていたら、しれっとこう言うじゃありませんか。
「今度の25日は十五夜です」
……おい。
さっそくジーニーに聞きました。
「10月6日って言ってたけど、テレビでは25日ってやってるよ?」
調べ直したジーニーの返事は、見事な平謝りでした。
2026年の中秋の名月は、9月25日(金)。
国立天文台もそう言っている。
10月6日というのは、去年2025年の日付だったそうです。
つまり、古い記憶を今年のものと取り違えて、
そのうえで私の正しい記憶のほうを「間違い」だと言い切っていたわけです。
「深夜に自信たっぷりに言い切ってしまって、申し訳ありませんでした」
まあ、間違いは誰にでもありますから。
AIにも、あるんですね。
■ 69歳が学んだこと
この一件で、私なりに思ったことが二つあります。
一つは、AIは堂々と間違えるということ。
人間なら「たしか……だったと思うけど」と自信のなさが顔に出ます。
AIは出ません。間違っていても、正しいときと同じ顔で言ってきます。
だから、日付や数字は自分でも確かめたほうがいい。
今回はテレビが教えてくれましたが、そうでなければ私は食事の席で堂々と間違ったことを言っていました。危ないところでした。
もう一つは、それでも自分の記憶を、あんまり簡単に引っ込めるもんじゃないということ。
69歳にもなると、「自分の記憶より、機械のほうが正しいだろう」とつい思ってしまう。
でも今回、正しかったのは私のほうでした。
なんだか、ちょっと嬉しかったです。
ちなみに今年は、中秋の名月が9月25日で、満月はその2日後の27日。
名月と満月は、ずれる年のほうが多いんだそうです。
25日の松戸は、天気予報だと曇り。
今年も月は見られないかもしれません。
でもまあ、いいんです。
お菓子の箱の中には、ちゃんと満月と兎がいましたから。
職場の3人で、あの日だけお月見をしたようなものです。
雨音で目が覚めた深夜。
幸運という名の紅茶。
台本なしのジャムセッション。
そして、見事に外れた名月。
眠れない夜も、悪くないもんですね。
それでは、また。

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