69歳の直ちゃんです。
きのう、AIのジーニーに「カツを入れてくれ」と頼んだら、逆に宿題を減らされた話を書きました。
残った宿題は2つ。1Passwordと、息子への手紙。
で、通勤電車の中で読み返して、カバンから手紙のフォーマットを引っ張り出して、書き始めたんです。
そうしたら、まあ、出るわ出るわ。
まず、私はこう聞きました。
「残金がほぼ0円の、みずほ銀行と千葉銀行の通帳があるんだけど、これ、破いて捨てたらダメ? 記録には『残金0円で捨てた』と書くつもりだけど」
われながら、几帳面ないい案だと思ったんです。捨てて、記録に残す。完璧じゃないですか。
ジーニーの返事。
「直ちゃん、これは止めます。通帳を捨てても、口座は消えません」
……あ。
そうか。通帳はただの紙で、口座は銀行のコンピューターの中にあるんですね。
私が通帳をビリビリに破いても、みずほのコンピューターの中では、太田直人の口座は元気に生き続けるわけです。
しかも、いちばん困るのが息子でした。
私が死んだあと、残高0円の口座がひとつでも残っていると、息子は戸籍を集めて、書類を出して、銀行の窓口に行くことになる。
残高0円のために、息子が役所と銀行を往復する。
それは申し訳ない。
ちなみに千葉銀行は、残高が少なければ免許証だけ持って窓口に行けば解約できるそうです。通帳も印鑑もいらない。ありがたい。
さて、ここからが本番です。
私がこの手紙を書きながら、いちばん心配だったこと。
それは、うちの息子が、私よりITにもお金にも詳しくないということです。
私だって69歳で、パソコンは苦手です。その私が「まあ、私よりは分かってないな」と思っているんですから、これはもう相当なものです。
だから、書くしかない。
「証券会社に連絡してね」だけでは絶対に伝わらない。どのサイトの、どこを見て、誰に電話するのか。そこまで書かないと、息子はきっと画面の前で固まります。
そう思って、私はエクセルにせっせと打ち込みました。
銀行、証券、カード、年金。ログイン先、お客様番号、そしてパスワード。
親切心です。全部書いてあげよう、と。
ジーニーに見てもらいました。
「用途欄に『旅行袋』『岩盤(何があっても割らないお金)』と書いてあるのがすごくいいです」
そうだろう、そうだろう。
「ただ、パスワードをそのまま書いていますよね。このファイルが1つ流出したら、全部持っていかれます」
……あ。
パソコンを修理に出したら。家に泥棒が入ったら。
私は息子のために、悪い人にもたいへん親切な書類を作っていたのでした。
心の中で、二人のじいさんが揉めました。
親切じいさん「息子には全部教えてやりたいんだ」
用心じいさん「その紙、他人が拾ったらどうする」
親切じいさん「……」
用心じいさん「……」
結局、こうしました。
ID・パスワード・暗証番号の3つの列を赤い枠でぐるっと囲んで、真ん中にドンと一言だけ。
【1Password参照】
そして、表のいちばん上に、こう書きました。
「ID・パスワード・暗証番号は、すべて1Passwordの中にあります。1Passwordを開くための紙は、あの戸棚の引出しの下にあります」
これ、ジーニーに褒められました。
「金庫の中」と書くと、拾った他人にも場所が分かってしまう。でも「あの戸棚」なら、うちを知っている息子にしか分からない、と。
……いや、狙ってません。ただそう呼んでるだけです。
ついでにカードの限度額も全部調べました。楽天、大人の休日倶楽部、ビックカメラ、エポス、セブンカード。
合計、約570万円。
私、そんなに使えたんですか。
使ったことは一度もありませんが、放っておけば動きうる金額がこれだけあるということです。これは息子に知らせておいたほうがいい。
そんなこんなで、昨日「まだ書いてない」と言っていた紙が、今日には「①お金のありか(完成」というファイル名になりました。
一日でここまで来ました。やり始めると、次が見えてくるものですね。
ただ、ひとつだけ、まだ心配が残っています。
「あの戸棚の引出しの下」。
……息子は、「あの戸棚」がどれか、分かるでしょうか。
今度帰ってきたら、まず戸棚の前に連れて行こうと思います。
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