こんにちは、69歳の直ちゃんです。
来年の1月14日、成田からエジプトへ行きます。
ナイル川クルーズとアレキサンドリアの9日間。
いつもの旅友だちと一緒です。
出発まで、まだ3か月近くあります。
それなのに私、もうワクワクが止まりません。
でも、最初からこうだったわけではないんです。
今日は、その「ワクワクまでの道のり」の話です。
■ 日程表が、チンプンカンプン
旅行会社から届いた日程表を、まず開いてみました。
アブシンベル神殿。
コム・オンボ神殿。
エドフ・ホルス神殿。
ハトシェプスト女王葬祭殿。
カイトベイ要塞……。
ピラミッドとスフィンクス、ツタンカーメンくらいは知っています。
でも、ほとんどの神殿は、名前を読んでもチンプンカンプン。
まるで呪文です。
しかも、旅行会社の日程表は「何時にどこへ行く」は書いてあります。
でも「私がどう動くのか」が、さっぱり頭に入ってきません。
そこでまず、日程表の左はしに、日にちを手書きで書き込みました。
1/14(木)、15、16……22(金)。
それから、観光する場所にマーカーで色を塗りました。
……やっぱり、分かりません。
そこで、自分用の日程表を作り直しました。
縦に朝5時から夜中の24時までのマス目、横に1月14日から22日まで。
「何時に起きて、何時に出発して、どこで何を見るか」を、マス目に書き込んでいきました。
朝3時にホテル出発。
4時に船を降りる。
5時半に船出発。
……書いていて、ちょっと気が遠くなりました(笑)
でも、おかげで「いつ、どこにいるか」は、やっと分かりました。
■ で、エジプトで何を見るんだ?
ところが、日程が分かったら、次の疑問がわいてきました。
「で、私はエジプトで何を見るんだ?」
神殿の名前は分かった。
行く順番も分かった。
でも、そこに何があって、なぜ大事なのかが、全然分からない。
そこで、いつものようにジーニー(AI)に相談しました。
「それぞれのまわる観光地ごとのガイドを作って。
世界史検定2級を持っているから、周りの国との関係も少し入れて。
写真は載せられないだろうから、写真のアドレスも教えて」
すると、ジーニーが日程表から観光地を全部拾い出して、A4の観光ガイドを作ってくれました。
全17ページ。
アブシンベル神殿のページには、ラムセス2世がヒッタイトと戦った「カデシュの戦い」の話。
その後、ヒッタイトと「世界最古の平和条約」を結んだ話まで書いてありました。
世界史2級の勉強で覚えた名前が、旅の日程の中に出てくる。
これはうれしかったですね。
続けて、ジーニーにお願いしました。
「行く範囲が入った地図を探して」
それっぽい地図がなかったようで、ジーニーが自分で作ってくれました。
南のアブシンベルから、北のアレキサンドリアまで。
赤い点の横に「2日目」「3日目」と書いてあります。
地図と日程と観光地が1枚にあるので、次にどこへ行くのかが一目で分かります。
■ 年表を見て、スッキリ
実は、友だちから旅行の本を借りていました。
観光に必要そうなページに付せんを貼って、コピーしていたんです。
コピーした資料を、見る順番に並べてみました。
でも、どうもスッキリしません。
アブシンベルの次がコム・オンボ。
その次がエドフ。
建てた時代は、行ったり来たりでバラバラです。
そこで、ジーニーにもう1つお願いしました。
「神殿を作ったファラオを、年代順に並べて。
左側に年代のスケール、右側にファラオと神殿の名前で」
できあがった年表を見て、思わず声が出ました。
「おお、スッキリした!」
いちばん上がクフ王(紀元前2589年ごろ)。
ハトシェプスト女王、ツタンカーメン、ラムセス2世と続いて、最後がクレオパトラ。
「いつの時代のファラオが、何を造ったか」が一目で分かります。
しかも「〔4日目〕」「〔6日目〕」と、私が見学する日まで書いてあります。
ピラミッドからツタンカーメンまで、約1200年も空いているんですね。
日本だと、縄文時代のまっただ中です。
■ コピー機の前で
年表に合わせて、コピーした資料をそろえ直していたときのことです。
正直に言うと、その少し前、私の頭の中ではこんな会話が始まっていました。
「どうせ忘れるじいさん」
「おい直ちゃん、何のためにエジプトに行くんだ?
69歳がエジプトの歴史を少しぐらい勉強したって、何にもならないぞ。
帰ってきたら、どうせ忘れるんだから」
「知りたがりじいさん」
「……そうかもしれない。でも、この年表、おもしろいよね」
「どうせ忘れるじいさん」
「おもしろいだけじゃ、何にもならないだろう」
付せんを貼りながら、コピー機の前でしばらく手が止まりました。
ところが、年表の順番にコピーを並べ直していたら、ふと思ったんです。
それぞれのファラオは、何を思って、ピラミッドやスフィンクスや神殿を造ったんだろう。
ギザでは、クフ王に。
アブシンベル神殿では、ラムセス2世に。
メムノンの巨像の前では、アメンホテプ3世に。
それぞれの王になったつもりで、
建物ができあがったときに何を思ったのかを、現地で現物を見て考えてみよう!
「知りたがりじいさん」
「これだ! 勉強が何かの役に立つかどうかじゃない。
現地で、王さまと話をするために行くんだ」
「どうせ忘れるじいさん」
「……それなら、忘れても、また思い出せるな」
旅のテーマが、コピー機の前で決まった瞬間でした。
■ ファラオ人物ファイル
さっそくジーニーに、またお願いしました。
「年表の赤字のファラオが、それぞれどんな人だったかの資料を作って」
できあがったのが「ファラオ人物ファイル」。
15人の王さまを、1人1ページずつ紹介しています。
それぞれのページの下には「なりきりタイム」という欄があります。
たとえばクフ王のページには、こんな問いかけがありました。
「父の失敗も見てきたクフ王は、完成した姿を見ることができたでしょうか。
毎日少しずつ高くなる姿を見上げながら、何を思ったでしょう」
その下に、答えを書きこむための点線が5行。
「私の答え(現地で書きこもう)」
……これはずるいですね。
ピラミッドの前で、絶対に書きたくなります。
ラムセス2世のページには、こんな話もありました。
1976年、治療のためにミイラがフランスへ運ばれたとき、エジプトの「パスポート」が発行されたそうです。
職業欄は「王(故人)」。
3000年以上前の王さまが、パスポートを持って飛行機に乗ったんですね。
5日目、カイロの博物館で、そのご本人に会えます。
■ そのときの心の中は?
最初は、日程表の神殿の名前が呪文にしか見えませんでした。
日にちを書いて、色を塗って、自分用の日程表を作って、それでも分からなくて。
「で、何を見るんだ?」から、ジーニーとの相談が始まりました。
観光ガイド、地図、年表、ファラオ人物ファイル。
1つできるたびに、次の「知りたい」が出てきました。
そして気がついたら、
「エジプトに行く旅」が、
「ファラオに会いに行く旅」になっていました。
69歳になって、こんなにワクワクする宿題をもらえるとは思いませんでした。
1月14日、成田から、ファラオに会いに行ってきます。
「私の答え」は、帰ってきたらこのブログに書きますね。
それまでは、毎晩少しずつ、王さまたちの予習です。
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